日経は難しい?
「若者の活字離れ」と言われることがあります。私はもう30代なので若者の括りからは外れそうな勢いですが、漫画と共に育ってきた我々にとって、文字だけを読むのってちょっと敷居が高いですよね。
ではなぜ活字を読むのは難しいのか?それは、文字を読むことそのもの以上に、書いてある内容に対する前提知識が不足していることが原因です。極端な話ですが、いくら平易な内容であってもアラビア語で書いてある文章は読めないですよね。それはアラビア語に対する知識が不足していることが原因です。また、自分が興味のある内容であれば、スラスラ読めたりしますよね?好きな子のSNSの投稿とか、多少長くても頭にすっと入ってくるはずです。
以上より、日経を読もうと息巻いたのに、ちょっと読んだら
となってしまうのは、「活字が苦手だから」ではありません。単純に書いてある記事の前提知識が足りていないだけです。
かく言う私も、ぶっちゃけ日経読んでて理解できないことの方が多いです。そこで、日経の記事に書かれている内容の前提知識をぶたくん、くまくんと一緒に整理し、スラスラと日経を読めるようになっていきましょー!
今日の解説記事
データセンター専門REIT NTTデータが参入1000億円
データセンター専門REIT NTTデータが参入 1000億円 – 日本経済新聞 (nikkei.com)
データセンターの必要性
データセンターとは、
分散するIT機器を集約設置し
データセンターとは – JDCC 日本データセンター協会
効率よく運用するために作られた専用施設
現代のビジネスプロセス
IT化が進んだ現代、データを使わずにビジネスを行うことはほとんどありません。どんな会社でもデータを保有しています。そしてデータは企業にとって大切な資産であり、日々の活動によりどんどん積み重なり、いまや企業が保有するデータは膨大な量になっています。
また、現代ではビジネスプロセスそのものがIT化、更にはDX化されています。例えば、メーカーのビジネス一つをとっても、
- 顧客管理システム
- 見積書、契約書の作成(プラットフォームの利用)
- 受注システム、出荷システム、会計システム
- 製造機械の制御
- 人事システム、給与システム
- …
などなど、至る業務プロセスの中でITシステムが利用されています。
そこで、こういったシステムを利用したビジネスにおいて非常に重要なものが「サーバー」と呼ばれる機材です。
サーバーとは
クライアントからのリクエストを受けて、対応するデータを提供するコンピューターのことを「サーバー」と呼んでいます。
【初心者向け】サーバーとは?仕組みや役割、種類を図解で簡単に解説します – Value Note – わかる、なるほどなIT知識。 (value-domain.com)
ちなみにここでいう「クライアント」というのは、ビジネスの顧客のことではなく、サーバーから何らかのデータを提供されるコンピュータのことです。社員一人一人に貸与されているノートPCのようなイメージです。営業さんが受注システムで注文を入力するときも、人事部が給与管理システムで給料の計算を行う時も、このサーバーくんが頑張ってくれているわけです。
宝くじが当たったら、どうする?
皆さんは競馬で1億円当たったら、どうするでしょうか?この質問で大事なのは、欲しいものを欲しいだけかったあとの余ったお金です。くまくんの例でいうと、ハチミツ1年分の量がちょっとよく分かりませんが、たぶん9000万円くらいは余るでしょう。その9000万円、あなたはどうやって保管しますか?家の引き出しに置いておきますか?いやほとんどの方はそんなことはしないでしょう。
大金を家の引き出しに入れておくリスクは下記のようなものがあります。
- 競馬で1億円当たったことを聞きつけた隣のゲンさんがなりふり構わず盗みに来る
- 競馬で1億円当たったことを聞きつけて嫉妬した向かいのヨネちゃんが家に放火して全部燃える
もはや引っ越した方がよさそうですが、なんにせよ消失のリスクがあります。そのため、多くの方はとりあえず銀行に預けておくでしょう。
データセンターの必要性
ここで、この競馬で当たった大金を、企業で保有しているデータやサーバーに置き換えてみましょう。例えば地震や火事といった自然災害で物理サーバーが被害を受けたら、社内のシステムが全てダウンしてしまう可能性もあります。これではビジネスを続けることが出来ません。
そこで登場するのが、データセンター君なのです。
データセンターの特長には下記のようなものがあります。
データセンターとは – JDCC 日本データセンター協会
- 通信事業者の光ファイバーなどの通信回線を大量に利用可能とするため、通常のオフィスビルと比べて非常に多くの通信回線が引き込み済となっています。また通常、複数の通信事業者の通信回線が利用可能になっています。
- 災害時にもサービスの提供に極力支障が出ないように建物自体も耐震構造とされています。
- 電力供給が途絶えた場合に備え大容量の蓄電池や自家発電装置等を備えています。
- 構内で火災が発生した場合にも中に設置されている機器を極力痛めないよう、通常のスプリンクラーではなく二酸化炭素やフロンガスによる消火設備を持っています。
もちろん自社サーバーを手元において、わが子を眺めるように天塩に掛けて大事にしたいという気持ちは分かります。しかし、コンピュータはデリケートな精密機器ですので、温度や湿度についてもわが子と同じくらい気に掛けなければなりません。空調代もかなりかかります。そこで、サーバー保守のプロに任せて社内システムの安定を図り、また空調についても一括管理することで、地球環境への負荷軽減に貢献することにもなるのです。
データセンター専門REITの必要性
データセンター市場は伸びている
データセンター市場は右肩上がりで伸びています。
総務省|令和4年版 情報通信白書|データセンター市場の動向 (soumu.go.jp)
上記グラフは2021年時点のものであり、2022年以降の数値はあくまで予測値ですが、将来的にも市場規模が大きくなることが予想されています。裏を返せばそれだけ需要があるということであり、世界的に見ても地震が多い日本においては、ますますその必要性は高まっていくのではないかと思われます。
REITとは?
リートとは、日本語では「不動産投資信託」と言うように、多くの投資家様から集めた資金で多数の不動産を所有し、そこから得られる賃料収入を投資家の皆様に分配する投資信託です。
国内株式|SBI証券 (sbisec.co.jp)
REITは、金融商品の一種です。「投資信託」はご存じの方も多いのではないでしょうか。個人ではその必要なお金からなかなか組成することが出来ない株式ポートフォリオを、複数の投資家(お金の出し手)から一部ずつ集めてまとまったお金で複数の株式を購入し、その株式から得られた配当金等を投資家に分配する仕組みです。REITは、この「株式」が「不動産」に置き換わったものです。いくら
と思っても、個人でデータセンターを買うことは現実的ではないですね。そこで、REITという仕組みを取って、お金を出してくれるたくさんの投資家を集め、その集めたお金でデータセンターを運営しようというものです。
すでにデータセンター業界で一定のシェアを持つNTTデータが、REITで資金を集めてさらに伸ばしていこうという戦略が伺えます。
まとめ
今日はデータセンター専門REITの解説記事でした。データセンターを取り巻く環境と、それを投資目的としたREITの必要性について理解出来ましたでしょうか。
僕の将来の夢はゲームセンター専門NEETです!毎日太鼓の達人やって生きていきたいです!ではまた
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